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ダイエットする人が知っておくべき炭水化物・糖質・糖類の違い

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お米、パン、麺類、イモ類、果物、牛乳、お菓子、ジュース、砂糖、私たちを取り囲む栄養素の「糖質」。ダイエットや健康を考えるときに、最も重要なものの1つで、避けては通れません。

 

一口に糖質と言っても、糖質、炭水化物、糖類、オリゴ糖、ショ糖、果糖など、たくさん種類があります。食品表示では、さまざまな形で表示されるのでまぎらわしいです。カラダに与える影響もそれぞれ少し違います。

 

この記事では、炭水化物・糖質・糖類の違いや食品表示について、ダイエットや健康のために知っておくと役に立つことを中心に解説しました。

 

三大栄養素で比べてわかる糖質の特徴

まずは、糖類の主な特徴を簡単に見ていきましょう。

 

私たちが食べるものは大きく、「糖質・脂質・たんぱく質・ビタミン・ミネラル」の5大栄養素に分けられます。そのうち、エネルギーやカラダの材料になるのが、「糖質・脂質・たんぱく質」の3つで、これらを3大栄養素と言います。

 

糖質は、3大栄養素との比較で見ていくと理解しやすいので、以下で解説していきます。

 

糖質はカラダの主要なエネルギー源

糖質・脂質・たんぱく質の3つはカラダのエネルギー源になる栄養素です。なかでも、糖質と脂質は2大エネルギー源と言えます。

  

糖質と脂質では、糖質はすぐに分解吸収され素早くエネルギーになります。一方で、脂質はゆっくりと長い時間をかけて効率よくエネルギーになります。余ったエネルギーや脂質は体脂肪としてストックもされます。糖質は速効性のエネルギー、脂質は備蓄用のエネルギーと言えます。(参考:厚生労働省 e-ヘルスネット ブドウ糖)(参考:厚生労働省 e-ヘルスネット 脂肪/脂質

 

たんぱく質もエネルギーになりますが、どちらかといえば緊急時用のエネルギー源です。たとえば、糖質と脂質が足りないとき、つまり食べ物がない飢餓状態のときに、筋肉(たんぱく質)を分解してエネルギーにします。

 

わかりやすくするために、あえて単純化すると以下にようなイメージです。(実際はもう少し複雑ですが。)

  • 糖質 → 速効性のエネルギー
  • 脂質 → 備蓄用のエネルギー
  • たんぱく質 → 緊急用のエネルギー

 

糖質はカラダの材料にほぼならない

3大栄養素のなかで、脂質・たんぱく質はカラダの材料になるが、糖質はカラダの材料にほぼなりません

 

ヒトのカラダは次の4つの成分でできています。

  • 水分 約60%
  • 脂質 約18% (脳、ホルモン、内蔵、体脂肪など)
  • たんぱく質 約15% (筋肉、内蔵、脳、骨、ホルモン、抗体など)
  • ミネラル 約7% (骨など)

(参考:Encyclopedia.com, Composition Of The Body

 

このように、水分を除けば、カラダのほとんどは脂質とたんぱく質でできています。糖質はカラダの材料にほとんどならず、エネルギー専用の栄養素と言えます。(※厳密に言えば、微量の糖質はカラダの材料になります。)

 

脂質とたんぱく質は、カラダの材料になる栄養素ということもあり、必須脂肪酸必須アミノ酸たんぱく質)というものがあります。これらはカラダのなかで作ることができず、食べ物から必ず取らないといけない栄養素のことです。

 

一方で、必須糖質というものはありません。糖質は主要なエネルギー源なので、カラダのなかで作ることができるからです。この働きを糖新生と言います。肝臓が、脂質(グリセロール)とたんぱく質アミノ酸など)を使って、糖質(ブドウ糖)をつくりだします

 

ここで1つ言えるのは、食事の栄養素が糖質に偏るのはよくないということです。現代人の食生活は糖質が多くなりがちです。カラダの材料となる脂質とたんぱく質を十分にとりつつ、エネルギー源として糖質もとるバランスが大切です。

 

糖質は血糖値を上げやすい

3大栄養素のなかで、糖質は血糖値を上げやすいです。(※血糖値とは、血液中の糖質(ブドウ糖)の濃度のことです。血液中にいつも糖質(ブドウ糖)があることで、全身にエネルギーを供給します。)

 

血糖値が上がると膵臓(すいぞう)からインスリンというホルモンが分泌され、血液中の糖質(ブドウ糖)はカラダの細胞に取り込まれて、血糖値が下がります。そして、細胞に取り込まれずに余った糖質(ブドウ糖)は、体脂肪として蓄えられます。(参考:厚生労働省 eヘルスネット インスリン

 

ダイエットを考えるときに糖質が注目されるのはこれが理由です。糖質をとりすぎると、血糖値が急激に上昇します。そして、インスリンの働きで、余った糖質(ブドウ糖)が体脂肪になります

 

また、血糖値の急激な上昇を繰り返すと、インスリンを分泌する膵臓(すいぞう)に負担がかかり、健康にも悪影響がでます。

 

一方で、脂質とたんぱく質は、糖質ほど血糖値を上げないので、そのような心配は少ないです。

 

まとめると、糖質はカラダのエネルギー源になるとても大切な栄養素です。しかし、カラダの材料にはならないため、他の3大栄養素とのバランスが大切です。また、糖質のとりすぎは血糖値を急激に上げるので、ダイエットや健康のためには注意が必要です。

 

炭水化物・糖質・糖類の違い

ひと目でわかる糖質の全体像

それでは、炭水化物・糖質・糖類の違いを見ていきましょう。

下の図が全体像です。

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細かく見るといろいろな種類がありますね。

以下では、大事なポイントに絞って解説していきます。

 

炭水化物と糖質

炭水化物は、次の2つにわけられます。

  • 糖質
  • 食物繊維

 

ただし、ほとんどの食品では食物繊維の量は数g程度です。なので、炭水化物と糖質はだいたい同じ意味、と思っておいても大丈夫でしょう。

 

糖質と糖類

つぎに「糖質」と「糖類」の違いです。

 

糖質は、次の4つにわけられます。

 

少糖類(オリゴ糖)は定義があいまいなので、情報源によって、糖質の分け方に違いがあります。少糖類は、多糖類に分類されることもあれば、二糖類が少糖類に含まれることもあります。なので、次のように3つに分けることもあります。

  • 単糖類・二糖類・多糖類
  • 単糖類・少糖類(二糖類含む)・多糖類

(参考:厚生労働省 e-ヘルスネット 炭水化物/糖質

 

そして、糖類は、糖質のうち、次の2つを合わせたものです。

  • 単糖類
  • 二糖類

単糖類と二糖質は、糖質のなかでも、最も小さな糖の2つです。これらを合わせて糖類とよびます。

 

単糖類

単糖類は、糖質のなかでいちばん小さな糖のことです。これ以上小さくなれない糖が1つだけの状態です。次の3つがあります。

 

ブドウ糖は、自然のなかに一番多く存在し、ヒト(や動植物)が活動するためのエネルギーになります。脳の主要なエネルギー源でもあります。(参考:厚生労働省 e-ヘルスネット ブドウ糖

 

果糖は、主に果物に含まれます。果物と果糖については、『ダイエット中の果物の正しい食べ方』で解説しています。

 

ガラクトースは、ブドウ糖と結合して乳糖というかたちで乳製品に存在します。体内では、糖脂質の材料になります。

二糖類

二糖類は、単糖類が2つ結合したものです。次の3つがあります。

 

二糖類以上の糖は、体内でそのままエネルギーになるわけではありません。単糖類まで分解されて、ブドウ糖がエネルギーになります。果糖は、肝臓でブドウ糖に変換されてからエネルギーになります。

 

ちなみに、牛乳でお腹を壊してしまうのは、乳糖を分解する酵素を遺伝的に持っていないからです。日本人は、この酵素を持っていない人が比較的多いようです。

 

少糖類(オリゴ糖

少糖類(オリゴ糖)は、単糖類が3~10個ほど結合したものです。

  • 三糖類〜十糖類

※前述のとおり、少糖類(オリゴ糖)は定義があいまいです。二糖類も少糖類に含めることもあります。(参考:厚生労働省 e-ヘルスネット オリゴ糖

 

少糖類(オリゴ糖〉は、腸内善玉菌を増やすことが確認されています。腸内善玉菌を増やす効果がある物質をプレバイオティクスといいます。オリゴ糖はプレバイオティクスとして健康食品に含まれています。(参考:ウィキペディア(Wikipedia) オリゴ糖

 

多糖類

多糖類は、単糖類がたくさん結合したものです。次の2つにわけられます。

  • 消化性多糖類
  • 難消化性多糖類

 

消化性多糖類には、次のようなものがあります。

  • デンプン
  • グリコーゲン など

デンプンは穀物やイモなどに含まれます。グリコーゲンは動物の体内に貯蔵される糖質です。

 

難消化性多糖類には、 名前のとおり、消化されない糖質のことです。次のようなものがあります。

難消化性デキストリンは食物繊維に似た働きをします。難消化性オリゴ糖はプレバイオティクスとして腸内善玉菌を増やすために使われます。糖アルコールは、甘みがあるが消化されにくいので、人工甘味料として使われます。それぞれ、加工食品や健康食品などに使われます。(参考:厚生労働省 e-ヘルスネット 炭水化物/糖質

 

以上のように、それぞれの名前は難しくないですね。糖が1個だから単糖類、2個だから二糖類、3~10個で少ないから少糖類(オリゴ糖)、多くくっついてるから多糖類です

 

血糖値を上げやすい糖質、上げにくい糖質

糖質は種類によって血糖値の上がり方に違いがあります。

単糖類のブドウ糖は、いちばん小さな糖なので、すぐに吸収され血糖値を上げやすいです。二糖類のショ糖(砂糖)も、ブドウ糖の果糖が結合したもので、すぐに分解されるため血糖値を上げやすいです。

同じ二糖類でも、乳糖と麦芽糖は、ショ糖よりは血糖値を上げにくいとされています。多糖類のデンプンも、ブドウ糖に分解されるまでに時間がかかるため、血糖値を上げにくいです。

多糖類でも、難消化性多糖類の糖アルコールなどは、消化分解されないため血糖値を上げません。

また、糖質は食物繊維にとると、血糖値が上がりにくくなります。たとえば、ショ糖(砂糖)よりは食物繊維を含むイモ類の方が、白米よりは食物繊維が豊富な玄米の方が血糖値を上げにくいということです。

 

ダイエットでは、血糖値の上がり方を理解したうえで、糖質をとることが大切です。

 

炭水化物・糖質・糖類の食品表示について

炭水化物は表示義務あり。糖質、糖類、食物繊維は表示義務なし

食品表示法では、次のように定められています。

  • 炭水化物は表示義務がある
  • 糖質、糖類、食物繊維の表示義務はない

ただし、炭水化物の代わりに、糖質と食物繊維を表示することはできます。

なので、食品によって表示のされ方に違いがでてきます。少しややこしいですが、炭水化物・糖質・糖類の違いがわかっていれば、食品表示を読み取ることは難しくありません。(参考:消費者庁 食品表示法に基づく栄養成分表示のためのガイドライン

 

糖質と糖類の食品表示はさまざま

糖質と糖類が少ないことの表示については、食品表示法で次のように定められています。

 

〈糖質〉

  • 糖質オフ:100gあたり糖質2.5g以下
  • 糖質ゼロ:100gあたり糖質0.5g以下

糖質オフやゼロは、単糖類〜多糖類のすべてがオフかゼロということです。意味はわかりやすいです。

 

〈糖類〉

  • 糖類オフ:100gあたり糖類2.5g以下
  • 糖類○%オフ:比較する食品と比べて、100gあたり2.5g以上少なく、25%以上の差がある
  • 糖類ゼロ:100gあたり糖類0.5g以下

 

糖類オフは、「低糖」「糖分ひかえめ」などの表示も可能です。糖類ゼロは、「糖類無添加」「砂糖不使用」「無糖」「ノンシュガー」などの表示も可能なので、注意しましょう。

(参考:消費者庁 食品表示法に基づく栄養成分表示のためのガイドライン

 

また、糖類はオフやゼロといっても、必ずしも「甘くない」わけではありません。それは多糖類の糖アルコール(人工甘味料)が含まれているからです。糖類は、単糖類と二糖類のことで、多糖類は含まれません。なので、甘さをつけながら、糖類オフやゼロにすることが可能なのです。

糖アルコール(人工甘味料)は、血糖値を上げないので、ふつうに糖類が含まれるものよりは、糖類オフやゼロの方がダイエット効果は高いと言えます。

 

なお、「甘さひかえめ」といった食品表示がありますが、これは味覚についての表示なので、上記の糖質・糖類の表示基準とは関係がありません。

 

まとめ

  • 糖質はエネルギーになるが、カラダの材料にはならない
  • 糖質だけが血糖値を上げる
  • 炭水化物 = 糖質 + 食物繊維
  • 糖質 = 単糖類 + 二糖類 + 少糖類(オリゴ糖)+ 多糖類
  • 糖類 = 単糖類 + 二糖類
  • 炭水化物・糖質・糖類の食品表示はさまざま

 

いかがでしたでしょうか?

今回は「炭水化物・糖質・糖類の違い」について紹介しました。これで、まぎらわしい糖質の食品表示も理解ができますね。ぜひ参考にしてみてください。